牧師と共に信徒伝道者も必要!

今日、どの教派でも神学校に行く若者が激減していると聞く。今年、西南学院神学部への入学生は1名である。東京バプテスト神学校や九州バプテスト神学校の場合は、働きながらだったり、定年後に入学するという、年齢的には高い人が多いが、入学者は一桁である。それに対して、無牧師の教会(311教会中46)が増え続け、又、牧師の高齢化も進んでいるので、牧師不足は教会にとって深刻な問題である。  

どうして若者が献身の道を選ばないのだろうか。少子化の影響も否めないが、それ以上に、牧師の仕事に魅力を感じて、他の道を断ってでも献身したいと思う人が少ないからである。今日、連盟の教会の約半数が経常会計500万以下の教会、教会員30名以下の教会である。今まで教会を支えてきた方々が召天され、又、現役世代が減っているので、教会の財政は減少傾向にある。一教会で一牧師を経済的に支えるのは、困難になってきている。そこで、牧師が平日に他の仕事に就く、兼職が言われるようになってきた。しかし、将来牧師になっても、それだけでは生活ができないというのであれば、そこまでして牧師にはなりたくないと思うのは当然なことである。連盟理事会でも「教役者家計の困窮」という課題を挙げている。

しかし、牧師の仕事は、二足のわらじで勤まるとは思えない。牧師の働きは、「聖なる者たちを整えて奉仕の働きをさせ、キリストの体を造り上げ」エフェソ4:12 (聖書協会共同訳)るためである。そのために、教会員のために祈り、御言葉のご用に当たり、伝道の業に励み、病める者や悩める者、臨終の床にある者を訪問する。牧師の働きは、24時間対応である。そして、連合や連盟などの奉仕も担うことがある。

英国で始まった初期のバプテスト教会は、信徒の中から牧師を立ててきた。いわゆる信徒伝道者である。そして東京バプテスト神学校も1968年、信徒伝道者養成のための「東京バプテスト福音宣教学院」として発足した。牧師の養成は急務で、新たな献身者が掘り起こされるように祈ると共に、信徒自らが神学校で学び、信徒伝道者・信徒説教者として仕えることが、教会にとって益々必要になってきている。東京バプテスト神学校は、「だれでもどこでも学べるみんなの神学校」として、オンライン授業で、日本全国だけではなく、海外からも信徒の方々が学んでいる。そして、学んだことを活かして、教会に仕えている。上尾教会からも信徒伝道者が起こされることに期待したい。そのために、神学校で一緒に学んでみようではないか。