一年の感謝を神に!

お寺では、大晦日に除夜の鐘を108回突いて、煩悩を消して、来年は幸せな一年を過ごしたいという願いが込められているが、教会では、一年を終えるにあたって、むしろ感謝を神に捧げる。なぜなら、クリスチャンは日々主に赦され、主が共にいてくださるので、大晦日にまとめて罪の総決算をやらなくても良いのである。

『「恵み深い主に感謝せよ 慈しみはとこしえ」と 主に贖われた人々は唱えよ。』詩編107:1-2。一年を振り返ってみると、喜ばしいことばかりではなく、辛いことや悲しいことの中にも、主が私たちと共におられなかった時は一瞬もなかった。主は私たちを贖い、救い出してくださった。主は恵み深い方であり、主の慈しみはとこしえに絶えることはなかった。新しい年にどんなことが待ち受けていようとも、主は私たちと共にいて、一緒に重荷を負い、勇気と力と希望を与えてくださるだろう。

キリスト者の大きな特徴は、「感謝する」ことである。聖書は、「どんなことにも感謝しなさい。」Ⅰテサロニケ5:18と勧めている。この感謝は自然に生まれるものではなく 信仰から生まれる。私の好きな賛美歌に、「感謝します」という曲がある。三節に、「感謝します 試みに耐える 力をくださる 御恵みを 感謝します すべてのことを 最善となしたもう 御心を」とあった。辛いことも含めて、「どんなことにも」感謝することができるのは、主が私たちと共にいて、「最善」を成してくださると信じるからである。

周りの人や神に対して感謝することは、私たちの心と体にとってよいことである。

★感謝すると、幸福感と満足感が得られる。
★前向きな気分になる。
★心が穏やかになり、ストレスが減少するため、健康状態が良くなる。
★感謝の習慣がつくと、感謝できることがたくさんあることに気づく。
★周りの人に対する不満よりも感謝で心が満たされると、人間関係の悩みが減る。
★文句よりも感謝の言葉を口にする方が、人から好かれやすい。
★感謝の言葉は、相手の人を励まし、慰め、癒やし、それを見た私たちも幸せにする。
 だから、どんな些細なことでも、もっと感謝しようではないか。

「天の父さま どんな不幸を吸っても はく息は感謝でありますように すべては恵みの呼吸ですから」(河野進〈牧師、詩人〉