人生の四季を美しく

日本は美しい四季がある国だと言われる。しかし、最近は冬が終わるや短い春が一瞬に過ぎ去り、梅雨もそこそこに訪れた酷暑は当分続くという予報に、体調に不安を感じる人もいるだろう。高い温度と湿度に、部屋にいても熱中症になる危険性があるので、水分補給とエアコン使用は欠かすことはできない。この暑さの原因は、地球温暖化によると言われているので、私たちの生き方を変えていく必要があるだろう。

 私たちの人生も「四季」によく譬えられる。

―年齢でいえば「子ども時代」 何でも吸収し、全てを栄養に変えて、成長してい

く時期。この時期に充分準備段階を経た人は、夏を謳歌することができる。

―年齢でいえば「青年期〜成人期」 行動力に満ち溢れ、どんな困難も乗り超えていけると、大きな夢を描いていく時期。

―年齢でいえば40代〜65歳頃の「中年期」 これまで経験してきたことの全て

を肥やしにして、集大成に挑む、実りの時期。

―いよいよ人生終盤の「老年期」 それまでの人生を総括して、与えられた人生を感謝し、人生の黄昏を楽しむ時期。

コへレトの言葉には、人間のすべての営みには、季節があり、節目があり、時があると記す。四季折々に変化をつけ、美しく飾り、自然界を支配される創造者なる神は、私たちの人生をも四季のように美しく飾ってくださるお方である。「神はすべてを時に適って麗しく造り、永遠を人の心に与えた。だが、神の行った業を人は初めから終わりまで見極めることはできない。」3:11(聖書協会共同訳) 

私たちは、神のなさること、神が計画されることの全てを知り尽くすことはできないと言う。しかし、私たちがどのような人生を歩もうとも、イエス・キリストは昨日も今日も明日も、決して変わることのないお方として私たちを永遠の御国へと導いてくださるのである。だから私たちは、『神を畏れ、その戒めを守れ。』これこそ人間のすべて。」12:13と、コへレトが辿りついた結論をしっかりと心に留めたい。

そのためには、いつか神を畏れればよいということではない。「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ。苦しみの日々が来ないうちに。『年を重ねることに喜びはない』と言う年齢にならないうちに。」12:11。「青春の日々にこそ」気力や体力があるうちにこそ、「創造主に心を留め」れば、生涯、実り豊かな人生を歩むことができるからである。